分散型エネルギー源(DERs)とは?

 

 2018年2月1日

 

分散型エネルギー源(DERs:Distributed Energy Resources)とは、各地に分散して存在するエネルギー源(主に発電設備)のことです。近年、私たちの身近で頻繁に見られるようになった太陽光発電設備や風力発電設備は、その最も一般的な例です。

 

このような分散型エネルギー源である、再生可能な自然エネルギーを用いた新しい発電施設は、世界規模で増え続けています。環境先進国ドイツでは、2017年度、電力における再エネ率が30%を超えました。ドイツ連邦政府は、2025年に45%、2050年に80%を達成するという目標を掲げています。日本においても、政府は2030年の目標として、電力における再エネ率22-24%とすることを公式に発表しています。2013年度の時点で13GWに過ぎなかった太陽光パネルの総発電容量は、2017年度には43GWに達し、容量のみでは原子力発電所を超えています。分散型エネルギー源(DERs)は、世界的な規模で、私たちが日々消費するエネルギーを供給する主役として地位を、急速に獲得しようとしています。

 

国単位の発電事業は、需給バランスの厳密な調整が必要となりますが、従来の大型発電所からの一方通行的送電とは異なり、各地に分散したエネルギー源(DERs)を結び合せ、需給バランスを整えるためには、これまでより複雑な調整業務、制度設計が新たに必要とされます。

 

このような状況を踏まえて、現在、政府を中心として、今後の制度の枠組みの決定に向けた議論が行われています。