山林、ミカン山の再生に向けて

 

 

日本の林業は、近年において、戦後のエネルギー政策の転換に大きな影響を受けてきました。かつて里山として、薪の供給源となっていた田園地域の森は、時代ごとの経済のトレンドの変遷に従い、杉檜の人工林や、ミカン畑などに転換されてきました。旧来、主要なエネルギーの供給源として機能してきた田園地域・里山の森は、戦後始まった本格的な化石燃料(石油、天然ガス)の輸入拡大により、その役割を終えました。化石燃料は、高いエネルギー変換率を持つ一方、枯渇が懸念される資源であること、環境に与える悪影響などから、その代替についての検討が重ねられてきました。

 

21世紀、新しい技術、特に分散型バイオマス発電技術を用いて、田園地域の、かつてのようなエネルギーの供給地帯としての役割を復活させる試みが今なされています。新しい雇用が生まれ、グローバルな観点における、日本の田園地域の再定義、新しいバリュー・チェーンが構築されることが期待されています。

 

 

2016年、整備開始。人の手が入らず、荒れ放題になっていた里山地帯をユンボ(油圧ショベル)を使い開拓・整地。

 

 

2016年、整地終了後。

 

2018年、整地終了後、ブルーベリーを順次移植。回遊式ブルーベリー摘み取り園を整備。

 

2019年、森の散歩道を整備。